June 04, 2005

『煩悩の犬』

:: 空飛ぶ自転車

E.T.』を見たことない人に初めて会った。

ぶたさん「研ナオコがやっているのしか見たことがありません」

それはお前、「新春かくし芸」の「いーてふ」だろ!

ぶたさん「多いと思いますよ。私みたいに『E.T.』をきちんと見たことがない人」

王子「じゃあ、あの名シーン、自転車が空を飛んでいるところは、どう理解していたンだ?」

ぶたさん「E.T. と一緒に月に向かって

王子「誰に会うンだよ? かぐや姫か? おい」

ぶたさん「ファンタジーですから、そうかな、と思いまして」

王子「ファンタジーだと、どの主人公も、月に行かなきゃいけないのかよ。……いいか」

それから30ぷんものあいだ、おうじはぶたさんに、『いーてぃー』がどれだけすてきなおはなしかをいっしょうけんめいせつめいしました。
そしてすべてをりかいしたぶたさんのめからは、あせでもうろこでもあぶらでもなく、なみだが……。
かんげきしたぶたさんは、むらにかえってさっそくそのはなしをいいふらそうとおもいたち、じぶんがのってきたじてんしゃのあるほうへはしっていきました。
すると、そのときです。

あ!?

ぶたさんはじてんしゃがそらにうかぶところを……ではなく、あったはずのところから、きえていることにおどろきました。

つきにいったにちがいない。

ぶたさんがそうおもったかどうかはさだかではありせん。けれど、このことはいつのひかきっと「ファンタジー」、そうかたりつがれるにちがいありません。

そして、それからすうじつご。

「けんなおこにじてんしゃをぬすまれた〜」

ぶたさんは、そういいふらしたそうです。
めでたしめでたし。

追伸
これを読んでる奴等に告ぐ。
見たことがないのなら、とっとと見ろ!
ばか。自転車を見ろ、って話じゃねーって。
ハハハハ……。

 

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